耐震等級とは?耐震等級についての基礎知識を解説します

家を建てたり、購入する際、必ず話題に上がるのが「耐震等級」や「耐震基準」です。地震の被害に見舞われることが多い昨今、「耐震」という言葉をよく耳にするようになりました。

今回は、「耐震等級」について、基礎知識を理解しておくことは、これからの安心・安全な家づくり・家選びのメリットにつながります。今回はこの「耐震等級」についてお伝えいたします。

耐震等級は地震に対する強さ

地震大国であります日本において、『○○年に一度くる』と言わる大地震への備えが最も大切だと思います。一般的な家づくりの条件では、地震に対する強さを重視される方が多いのですが、

建築のプロのような知識がなければ、図面を見ても家の強度をどのように評価していいか分かりません。そのような方々が分かるような目安として表示されているのが、「耐震等級」という基準です。

耐震等級とは

耐震等級は、地震に対しての建物の強度を示す指標の一つです。住宅の性能表示制度を定める“住宅の品質確保の促進等に関する法律”略して「品確法」に沿って制定されたものです

建物の耐震性能によってランクが3段階に分かれて、その数字が大きいほど建物の耐震性能が高いため、建物を建てたり買う際の目安になります。

[耐震等級1]

建築基準法で定められている最低限の耐震性能を満たす水準、いわゆる「新耐震基準」であります。

数百年に一度程度の地震(震度67程度=阪神・淡路大震災や熊本地震クラスの揺れ)に対しても倒壊や崩壊しない。

数十年に一度発生する地震(震度5程度)に際しては、建物の損傷防止に効果があるとされています。ここで定められた「震度」に幅があるのは、震度という値そのものが、地震の被害状況から定められるためです。実際に生じた地震の性質によって、震度も変わってくるため、あくまで1つの目安として考えるべきだと思います。

「耐震等級2

耐震等級11.25倍の地震に耐えられる性能・耐震強度の水準です。「長期優良住宅」では、耐震等級2以上が認定の条件とされています。また災害時の避難所として指定される学校や病院・警察署などの公共施設は、必ず耐震等級2以上の強度を持つことが定められています。

「耐震等級3

耐震等級3は、耐震等級11.5倍の地震力に耐えられるだけの性能・耐震強度の水準です。住宅性能表示制度で定められた耐震性の中で最も高いレベルであり、一度大きな地震を受けてもダメージが少ないため、地震後も住み続けられ、大きな余震がきても、より安全だと言えるでしょう。

災害時の救護活動・災害復興の拠点となる消防署・警察署などは、その多くが耐震等級3で建設されています。

耐震等級について、知っておくことの重要性

耐震等級についての知識を持つことは、自分が納得できる家づくりや家選びを行うために大切なことです。大切な家族と過ごす住まいだからこそ、その安全性は重要な基準になります。

法律上は耐震等級1、すなわち建築基準法を守ればよく、耐震等級23はあくまで任意の基準です。年々、耐震等級3の割合は増えていますが、分譲住宅やマンションの場合、ハウスメーカーや工務店、デベロッパーが事前に耐震等級を決めて作るのが一般的です。注文住宅では、メーカーや工務店が自社の基準や仕様を事前に定めていることもありますが、もちろん家を建てる方の希望に応じて設計をしてくれます。

できれば、最初に「耐震等級3」で建てて欲しいと、要望を伝えておくことが大事です。プランができてから耐震等級を上げようとすると、壁が増えて理想のプランが実現できなくなる可能性があります。

近年では、震度6強以上の地震が100年に一度どころか10年に一度の頻度で発生しています。
今後起こりうる大地震に対して、納得できる家づくりを行ってください。

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