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土地探しを行う上でいくつかポイントを押さえておきましょう。
① 都市計画区域について
A市街化地域•••基本的には建築行為が可能なエリアです。市街化区域であれば問題ありません。
B市街化調整区域•••市街化を抑制する区域(農地、農家のための家等、建てられる制限があります。基本的には建築は禁止されているエリアです。)
ローンも通りづらく、建てれる権利がある人でないと建築ができません。取扱いは慎重に行いましょう。
C都市計画区域外•••基本的には何も決まりがないエリアになります。インフラ整備が整わない可能性もあるため購入の際はライフラインの調査を行いましょう。
② 用途地域について
全部で12種の区域に分類されます。
もしその中で近隣商業地域、商業地域、工業地域に該当するところは住環境に適さない可能性があるため、購入する際には十分に住環境を確認しましょう。
③ ライフラインについて
都市ガス•••前面道路にガス会社の管が入っており、引き込みを行い利用します。
宅地内から建物内の配管工事費用が発生いたします。
プロパンガス•••前面道路に都市ガスが入っていない場合はプロパンガスを利用します。
敬遠されがちですが、毎月の使用料は意外と都市ガスと同じくらいであるのと、初期費用は0円のため、工事費用が掛かりません。災害時は普及が早い。
本下水•••前面道路に下水管が埋設しており、建物内の汚水•雑排水をそこに排出します。
浄化槽•••敷地内に浄化槽マスを設置して、浄化槽内で浄化処理を行い側溝等に排出します。年に2回ほどの保守点検費用が発生します。災害時に復旧が早い。
将来本下水管は老朽化が進行しており、自治体ではその費用がまかないきれず、本下水を利用している各家庭に負担が行く恐れがあるため、浄化槽を敢えていれる自治体も見かけます。
公営水道•••前面道路に水道管が埋設しており、それを宅地内に引き込み利用を行います。
水道メーター•••一般的口径は20mmを設置します。水道には各自治体で水道負担金が発生いたします。昔は13mmが一般的でしたが、今は水圧が足らないため、基本的には20mmに口径変更することをお勧めします。水道負担金は各市町村水道局で確認ができます。
④ 水道及び下水管が敷地内に引き込みの有無の確認
土地に見に行った際に水道及び下水管が宅地内に引き込みがされているか否かは建築工事費に大きく差額が出てきます。現況の具合にもよりますが前面道路から水道管•下水管を引き込みするのに約100万円かかることもあります。
現地に行ったときは必ず敷地内にあるかどうかを確認しましょう。
建築費がかからないベストな土地は更地で水道下水管の引き込みがある土地で20mmのメーターが付いている土地です。
⑤ 古屋付の土地について
古屋付の土地は解体代がかかるため、敬遠されがちですが、④でも記載した通り、古屋がある=水道下水管が通ってるということになります。
解体費用は木造築20年以上のもので約120〜130万円ほどです。
土地の価格交渉次第では意外と更地の土地より安く済むケースがあります。
⑥ 擁壁(土留め)について
道路面より高さが2m以上高低差がある土地には崖条例の観点から擁壁(土留め)が施されております。
このような土地は擁壁の安全成立証が難しいため、よほど安い土地でなければ手を出すのは危険です。契約前には入念な調査が必要なため、安易に土地契約しないことをお勧めします。
ケースによっては500〜1000万円はかかってくる工事が珍しくはありません。
⑦ 敷地を見るときは中心から360度回転してみる
土地を見る際は敷地の外からでなく、中心から360度回転してみます。
敷地の中心に立って何処が視線が抜けるか、どこに窓を持ってきたら良いか確認します。自ずと敷地に対してどのようなプランが良いかが見えてきます。
心地良い空間は設計の工夫次第でカバーできます。
⑧ 土地は生理的に受け付けるか否かで判断
設計上では道路方向が東西南北どこであっても、設計上でいくらでも明るく開放的でデザイン性含めてご提案できますが、唯一分からないことはその土地がお客様にとって生理的に受け付けるか否かはわかりません。
お客様の生まれ育った環境、価値観、感覚等によってその土地の雰囲気が自分にとって良いかどうかで決まるかと思います。
逆に言えばそれだけご判断いただければ、大丈夫です。
⑨ 相場感覚を養う、予算の土地は一度一通り見て、比較検討をする
土地探しをする上で陥る現象は、予算を考えずに希望のエリアの土地だけ見てしまうことです。
自ずと目が肥えてしまい、いざ出てきた土地情報には魅力がなくなるのと同時に、土地情報がまだ出てくるのではないかという期待をしてしまい、土地探しが長期化してしまうことです。
まずはそのエリアの相場を理解することです。相場を理解することで土地情報が出てきた際に良い情報かどうかが判断できます。
ご希望のエリアに囚われず、ご希望のエリアでなかったとしても、買う買わないは一旦置いといて、予算内で出てきた土地は実際に見てみましょう。
まずは現実を知り、比較検討を行い、土地相場を把握することで、良い情報が回ってきた際にスムーズに判断できます。
良い土地をご購入いただいている方の傾向を見ると、このような判断ができている方が多くいらっしゃいます。
⑩ 予算がかかりそうな土地の事例
A:アスファルト敷や砂利敷の駐車場
→意外にも処分費がかかってしまい、約50〜60坪一杯に敷き詰められていたら処分費だけで60〜70万円近くかかってしまうので、要注意です。
⑪ 公道、私道について
公道:市町村で管理している道路。前面道路が公道であれば、特に大きな問題はありません。
国道:国が管理している道路です。管轄が市町村ではないため、手続き関連に費用も時間もかかるので要注意です
私道:私道には種類があります。
A:位置指定道路(42条1項5号)•••分譲地を開発する際に役所に許可を受けている道路
→分譲住宅地とかに見られる形で、分譲地内の所有者が持分を持って所有する道路
基本的には道路設置後は自主管理になります。重要なのは持分を持っているか確認しましょう。古い分譲地で道路が整備されていない土地は揉めている可能性があるため、しっかり調査をしておきましょう。
持分を所有しており、極端に古い分譲地や、道路整備がされていない土地でなければ時に問題はありません。
B:43条但し書き道路
→建築基準法に定めのない道路(いわゆる通路やただの空地)
公には認められていない道路なので、基本的には手を出さないようにしましょう。
実際に住宅ローンも借りづらく、担保が付かないような土地になります。
よほど安いか、どうしても欲しいエリアであれば、調査が必要になります。
ある一定の条件が揃えば建築することが可能になります。
特定行政庁の許認可を得ることができれば建築は可能です。
B:敷地延長型の土地
→間口が狭い土地は重機が入らなかったり、材料が手運びになってしまうため、建築費が高くなります。
できれば3m以上の間口があれば安心です。
C:道路が極端に狭い道路
→建築を行う上では様々な車両が現地に行きます。
その搬入ルートが極端に狭い土地(乗用車が一台通れるくらい)は大通りから現地に行くまでのルートを確認しておきましょう。
D:高低差がある土地
→道路面からみた時に土地が高かったり、低かったりすると土の処分費や搬入費が高くなります。敷地の高低差はチェックしましょう。
E:前面道路に配管(水道、下水)がきていない
→前面道路に配管関連が来ていない土地は引き込み費用が多く発生します。
④でも記載した通りで、前面道路から引き込みするだけでも100万円前後かかってくるのに前面道路になく、配管があるところから距離が離れれば離れるほど金額が加算されていきます。そのような土地は一度水道業者に調査を依頼して、見積もりを取る必要があります。
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